目次
この知識はこんな人にオススメ
「考える力に自信がない人」
「もっと論理的なビジネスパーソンになりたい人」
成功するために必須の抽象化スキル

あなたは考えることが得意ですか?それとも苦手でしょうか?
もしあなたが考える力に自信がないなら、それは抽象化スキルが不足していることに原因があります。
抽象化というのは、具体的な事柄をより一般的な概念に昇華することを言います。
これだけだと何のことかわかりにくいと思うので、例を出しましょう。
- リンゴ
- みかん
- ぶどう
このようなリストがあったときに、「これは果物のグループだな」と考えるのが、抽象化になります。
逆に「果物」というお題を出されて、
- リンゴ
- みかん
- ぶどう
このように個別の果物名を書き出すのが、具体化という作業になります。
抽象化することで本質を捉える
残念ながら、ビジネスをやっている人の中には抽象化のスキルが不足している人が多くいます。
たとえば、ビジネスやマーケティングの本質を理解せずに、小手先のテクニックばかりを覚えてしまう人が少なくないんですね。
ちなみに、私が考えるビジネスの本質は「お客さんのお悩み解決」です。
コーチ・コンサルでお客さんにアドバイスをしてお金をもらうのも、お客さんの「成功したい」「稼ぎたい」「幸せになりたい」といった悩みを解決するからです。
物販やアフィリエイトで稼げるのも、「この商品がほしいのに手に入らない」「自社の商品を売りたいけど認知が広がらない」といった悩みを解決できるからです。
こうして考えてみると、どんなビジネスの手法も結局は「お客さんのお悩み解決」という本質に行き着くと思います。
このように本質を考えることが、抽象化のスキルなんですね。
ワンランク上の思考が成功へ
抽象化のスキルが身についていると、学んだ知識を効果的にビジネスに活かすことができます。
たとえば「一人暮らしの女性はペットを飼っている可能性が高い」という知識を得たときに、情報を抽象化して「一人暮らしの女性は癒しを求めるのでは?」と考えてみたとします。
すると「じゃあ、独身女性向けに癒しのコンテンツを発信するメディアを作ろう」と考えて、新たなビジネスアイデアのもとになるんですね。
ビジネスで成功している人たちは、例外なく高い抽象化スキルを持っています。
あなたも大きな成果を手にしたいと考えるなら、抽象化のスキルを磨いていく必要があるんですね。
伝える力を高める具体化スキル

「抽象化」の対義語になるのが「具体化」です。
「果物」というお題からリンゴやみかんといった具体的な要素を書き出すように、私たちにとって身近でわかりやすいものに変換することを言います。
最強の具体化は、固有名詞です。
「果物」でもなく「リンゴ」でもなく、さらに具体的な品種である「ふじりんご」を書き出すことが一番の具体化です。
「人間」→「女性」→ 「女優」→「新垣結衣さん」と個人名まで具体的にすることが、伝える力を高めてくれます。
「私は人気の女優さんが好きです!」と伝えるよりも、「新垣結衣さんが好きです!」と伝えたほうが共感が得られやすくなりますよね?
具体化して本質を行動に移す
「具体化のスキルってビジネスで役に立つの?」と思われるかもしれませんが、実は抽象化のスキルと同じくらい重要だったりします。
たとえば、ビジネスシーンで時間の約束をするときに「○日の午前中」とするよりも、「○日の午前10時」と具体的にするほうが、確実に約束ができますよね?
単に「お客さんのお悩み解決をしよう!」と考えているだけではなく、「それを踏まえて、癒しコンテンツを発信していこう」と行動に移していかなければ意味がありません。
高次元の具体化が人を動かす
抽象的な考え方を具体的なものに落とし込んでいくからこそ、人を動かすことができます。
「自己投資は大切です!」と伝えるだけでは相手を動かすことはできませんが、「この本の結論部分を読むことで、マーケティングの全体像がつかめます!」と伝えると、読んでみようという気にさせることができるでしょう。
お客さんの行動を変えて、自分の商品を買ってくれるようにするためには、具体化のスキルが不可欠なんですね。
抽象と具体を往復して、成功者のスキルを身につけよう

抽象的な考え方と具体的な行動、この2つを行き来することが、思考力を高めてビジネスを成功に導くための秘訣です。
どちらか一方だけが得意でも結果を残すことはできず、両方のスキルをバランスよく鍛えることが大切。
というのも、どちらかに偏ってしまうとノウハウコレクターになってしまったり、ただの夢想家で終わってしまう可能性があるからです。
抽象化できないとノウハウコレクターに
ブログやYouTubeなどで稼げるノウハウばかりを集めて満足してしまう人たちをノウハウコレクターと呼びます。
こうしたノウハウコレクターには、覚えたノウハウを実践して自分でも稼げるようになっている人がほとんどいません。
なぜなら、具体的なノウハウやテクニックを抽象化して、「ビジネスの本質はお客さんのお悩み解決なんだ!」と考えるスキルが不足しているからです。
抽象化ができないと、それぞれのノウハウがただの知識に終わってしまいます。
それぞれのノウハウを抽象化し、本質を理解して行動しなければ、いつまでも結果は出ないままなのです。
具体化できないと夢想家に
逆に、抽象的なアイデアや考えばかりで、具体的なプランや行動に落とし込めずにいると、ただの夢想家に終わってしまいます。
「こんなことがやりたい!」「国はこういうことをやるべきだ!」という発言はするものの、具体的に行動できないパターンですね。
どんな革新的なアイデアも、実際の行動に移すことができなければ1円の価値もありません。
具体と抽象と言われると、抽象化のことばかり重視されますが、実際には具体化も抽象化も同じくらい大切なんですね。
抽象化と具体化、鍛えるためには?

では、抽象化と具体化のスキルをこれから鍛えていきたいと考えたとき、私たちはどんなトレーニングをやったらいいのでしょうか?
それぞれのスキルを伸ばすトレーニング方法を紹介しましょう。
2つの要素の共通点を考える
まず抽象化のスキルを鍛えるためには、複数の要素の共通点を考えることがおすすめです。
ここでいう複数の要素というのは、どんなことでもOKですが、一見するまったく関係のないもののほうがいいですね。
たとえば「人生」と「マラソン」の共通点を考えてみると、
- 上り坂もあれば、下り坂もある
- ペース配分が大事
- 一見長いようだが、実は短い
このような共通点が考えられると思います。
共通点を考えること自体が抽象化の作業になっているため、これを繰り返すことで抽象的に考えるスキルが高まっていきますよ。
5W1Hで書き出してみる
具体化のスキルを伸ばすなら、5W1H(What、When、Who、Where、Why、How)で考えるクセをつけるのがおすすめです。
たとえば、「お客様のお悩み理解」というテーマで5W1Hを考えると、
- What:癒しコンテンツ配信のビジネスを
- When:1年以内に
- Who:独身の女性に向けて
- Where:オンライン上で
- Why:若い女性のお客さんを集めるために
- How:まずWordPressを立ち上げる
このように、具体的な行動が見えてくるはずです。
「お客さんのお悩み解決をしよう!」と考えているだけよりも、5W1Hを書き出したほうが行動できそうな気がしてきませんか??
おわりに
今回はちょっと高度な内容として、「抽象化」と「具体化」についての話を書いてきました。
一度聞いただけでは理解できないかもしれませんが、ビジネスを成功に導くなら絶対に身につけたいスキルなので、ぜひ実践してみてくださいね。