オンラインサロンのようなサブスクビジネスを始めると、必ずぶつかるのが「お客さんに解約されてしまった」という壁です。
せっかくオンラインサロンに集まってくれたお客さんが解約してしまえば、コミュニティが盛り上がりにくくなり、私たちに入ってくる収入も減ってしまいます。
理想を言えば、お客さんから解約の申し出がある前に、そもそも解約したくならないようなコンテンツを提供するのがベスト。
しかしどんなサブスクビジネスも、解約者が1人も出ないなんてことはあり得ません。
ここではサブスクビジネスを続けるにあたって必ず直面する、「解約」の回避方法について2つのテクニックをお伝えしていきます。
目次
サブスクの解約は、誰でも直面する課題

サブスクビジネスと言えば、お客さん側にとっても安価にコンテンツを体験できて、オーナー側にとっても安定した収入につながるメリットがあります。
特にオンラインサロンのようなサービスは、有名人やインフルエンサー以外の人たちの間にも広まりつつあり、毎月の安定収入を手に入れるためにオンラインサロンを始める人も多くいます。
そんなオンラインサロンを始めて多くの人が直面するのが、「お客さんが集まらない」そして「お客さんがどんどん退会してしまう」という2つの悩みです。
ここでは後者の悩みについてフォーカスを当てて、解約の回避方法について見ていきます。
100%解約されないサブスクはない
そもそもの前提として、お客さんから100%解約されないサブスクというのは、存在しないことを頭に入れておきましょう。
タイミングによっては、1ヵ月にオンラインサロンに入ってくれた3人のお客さんのうち、3人全員が翌月までに解約してしまう…なんて状況もあり得るわけです。
まだサブスクビジネスの規模が小さく、お客さんの数が少ないほど解約のインパクトは大きくなります。
100人のうち3人に解約されるよりも、3人のうち3人解約される方が心理的なダメージが大きいので、不安や焦りに駆られてしまうのも無理はありません。
しかし、解約されるのは特別なことではなく、ごく自然なことなのです。
新規集客と解約回避が、サブスク成功の秘訣
サブスクビジネスを成功に導くためには、新しいお客さんを集客することと、既存のお客さんを解約させないこと、この2つが重要になります。
つまり、入ってくるお客さんを増やし、出て行くお客さんを減らす努力が必要だということです。
多くの人は、より多くの新しいお客さんを集めることに時間やお金を使います。
しかし新規のお客さんを集めるというのは、大手企業やマーケティングのプロでも難しいこと。
それよりも、既存のお客さんに対してしっかりと価値を感じてもらい、退会を回避することのほうがずっと難易度が低いのです。
サブスクの解約を回避する2つのテクニック

では、サブスクサービスの解約を回避するためには、具体的にどんなテクニックがあるのでしょうか?
ここで紹介したいのは、
- 一時休止を提案する
- ワンランク下のコースを提案
この2つのテクニックです。
サブスクの解約ではなく、一時休止やランクダウンを提案することによって、お客さんとの関係を維持することができます。
一時休止を提案する
たとえばオンラインサロンに加入していたが解約したいというお客さんに対して、
- 動画やテキストコンテンツは見れなくなります
- でも、Facebookグループには無料で参加できますよ
という、一時休止コースを提案してみましょう。
またオンラインサロンを再開したいときには連絡をくれるように伝えておいて、いつでも再開できることを強調しておく。
そうすることで、売り上げにはつながりませんがお客さんとの関係を維持できるメリットが生まれます。
一時休止の期間中に考えが変わって、オンラインサロンの活動に精力的に参加してもらえるようになるかもしれません。
ワンランク下のコースを提案する
一時休止コースのようにオンラインサロンにもいくつかのコースを用意しておいて、お客さんが好みに応じてシステムにしておくのもおすすめです。
そうすることによって、たとえば最高ランクのコースを解約したいと申し出があったときにも、「1つ下のランクはどうですか?」「一番下のコースなら、月会費も抑えられますよ」と提案してみるるのです。
こうした提案のことをマーケティングでは「ダウンセル」と呼び、お客さんの満足度を高めたり、関係性を維持できたりするメリットがあります。
解約が避けらればい場合は、記録に残す

これら2つの提案を行ってみてもやはり解約したいという意志が強いなら、無理に引き止めてはいけません。
素直に解約に応じてあげて、その代わりに解約が発生したことをしっかりと記録に起こすようにしましょう。
なぜなら、解約の背景や理由をしっかりと記録して分析することができれば、お客さんにより長く継続してもらえるサブスクを作ることができるからです。
解約の理由を質問してみよう
具体的なやり方としてはシンプルで、解約の連絡をくれたお客さんに対し、その理由を尋ねてみましょう。
「実績者の声」をもとに新規集客するように、「解約者の声」をもとに既存のお客さんの解約回避に役立てるわけです。
アンケートを答えてくれる人は少ない
ただし現実問題、解約の理由について詳しく教えてくれるお客さんはあまり多くありません。
解約した人にアンケートを取っても、「もう使わなくなったから」という答えばかりになってしまうかもしれません。
お客さんの立場からしたら、アンケートなんて答えずにさっさと解約したいと考えるのが普通だからです。
どんな人が解約しやすいか、ペルソナを作ろう

お客さんからのアンケートが集まらなかったとしても、少なくともお客さんの属性を記録しておくのがポイントです。
- 継続するお客さんはどの年代が多くて、解約するお客さんはどの年代が多いのか?
- 継続する人の年収と、解約する人の年収は?
- 女性と男性なら、どちらの方が解約率が高いか?
このように細かい情報を突き詰めていって、一番解約されやすいお客さんの人物像について考えてみます。
ターゲットをずらすことで成功する事例も
たとえば経済的な理由で解約する人が多く、解約する人の多くは低年収の人だったとしましょう。
この場合は、サブスクのターゲットとなるお客さんの年収設定にズレがあったと考えられます。
より高年収のお客さんをターゲットにした集客方法を練り直してみることで、適切なターゲットに対して適切なサービスを提供できるようになるでしょう。
おわりに
サブスクサービスを行う上では、解約率が高まってしまうことは頭痛の種だと思います。
しかし、一時休止コースやワンランク下のコースを提案することで、解約を思いとどまってもらえる可能性が高まります。
それでも解約が出てきてしまう場合には、解約する人の属性を調べて、ターゲットを再定義したりするのもおすすめです。