「サブスクビジネス」と言えば、最近になって大きく注目されているビジネスモデルです。
ただ、サブスクという事業自体は、昔からずっと存在している古典的な手法だったりします。
にもかかわらず、なぜ最近になってサブスクがトレンドになっているのか?
その理由と、サブスクを始める際に覚えておきたい失敗パターンについて取り上げていきましょう。
目次
サブスクが世界中でブームに

最近ではサブスクビジネスが世界的なトレンドになっていますよね。
ロボット掃除機のサブスク、子ども用おもちゃのサブスク、焼肉店のサブスクなど。
サブスクというとなんだか革新的なビジネスモデルのように思えますが、実はそんなこともありません。
たとえば、会員制の高級焼肉店やフレンチレストランは、昔から多く存在していました。
こうした会員制の飲食店は、月額または年額の会員費を支払うことで、食事が無料になります。
これってまさにサブスクビジネスそのものですよね?
オンラインサロンが乱立する時代
サブスクビジネスの中でも、最近ではオンラインサロンに注目が集まっている傾向にあります。
有名人はもちろん、インフルエンサーやただの素人も含めて、オンラインサロンで稼いでいる自体です。
その意味では、サブスクビジネスはもはや大企業だけのものではなく、個人や中小企業のビジネスモデルでもあるんですね。
なぜサブスクに注目が集まるのか?

そんなサブスクには、他のビジネスモデルにはない大きな強みがあります。
それは、売り上げの安定性が抜群にいいこと。
従来のビジネスでは、来月の売り上げを完璧に予想することは不可能です。
ある程度の予測は立てられても、確実に売り上げを言い当てることはまずあり得ません。
たとえば遊園地の経営でも、晴れの日か雨の日かで売り上げが全然違ってきます。
天気も売り上げも、100%正確に予想することは不可能なんですね。
売り上げが大きく安定するのが、サブスクの魅力
不安定で利益が減ったり増えたりしてしまう従来のビジネスに比べて、サブスクは毎月の売り上げが安定する特徴があります。
もちろんお客さんを増やす努力や減らさない努力は必要ですし、お客さんが減ったら利益も減ってしまいます。
でも、お客さんさえ確保できれば、これほど経営が安定するビジネスモデルは他にないんですね。
サブスクビジネスを展開する2つのタイプ

サブスクビジネスを手がけるフリーランスや企業には、2つのタイプがあります。
1つは、サブスクだけで売り上げを立てて、利益を増やすタイプ。
そしてもう1つは、サブスク以外のビジネスも同時に手掛ける、ハイブリッドタイプです。
サブスクだけのビジネスモデルでもある程度安定しますが、ハイブリッドタイプを選べば、経営はさらに盤石なものになるでしょう。
ストック収入が、ビジネスの土台となる
サブスクで得られる毎月の安定収入は、私たちのビジネスの土台を支える売り上げとなります。
たとえば、生活費を含めた固定費が、毎月20万円かかるとしましょう。
このときにサブスクビジネスからの売り上げが20万円あったとしたら、それだけで生活がまかなえるようになりますよね?
フロー収入で、リスクをとって挑戦できる
ここでサブスク以外の売り上げも30万円あったら、この30万円は完全に自由に使えることになります。
こうした収入を新たな事業展開のために投資したり、広告に使ったりと、リスクをとって挑戦することができるのです。
そうしてあなたの名前や会社の知名度が上がれば、それに比例してサブスクの売り上げも増加。
結果として、全体の売り上げが伸び続けるという好循環に突入するのです。
要注意!失敗するサブスクの3つのパターン

ただし、オンラインサロンのようなサブスクビジネスも、素人が始めて絶対に成功できるというわけでもありません。
サブスクで成功を収めるためには、成功のためのポイントを押さえておく必要があるからです。
では、具体的にどんなことに気をつけたらいいのか?
ここではサブスクの失敗パターンをもとに、成功するサブスクの要素について分析していきたいと思います。
安さだけを追求する
サブスクでうまくいかない理由として多いのが、安さだけを追求してしまうパターンです。
もちろん価格が安いことは、お客さんにとって手に取るハードルが低くなり、より多くのファンを形成するのに役立ちます。
でも、安さだけを売りにしてしまうと、お客さんが感じる価値も「安いこと」だけに終始してしまうリスクがあります。
「安いからとりあえず入ったけど、サービスには満足していないし、いつ解約してもいい」というお客さんばかりでは、サブスク収入は安定しないでしょう。
ビジネスの基本は、お客さんのお悩み解決。
私たちがサブスクで提供する価値も、お客さんの悩みを解決できることを重視するべきなのです。
まったく新しいターゲットを狙う

これは仮定の話ですが、家具大手のニトリが、高所得者向けの高級家具のサブスクを始めたとしたら、果たして成功するでしょうか?
サブスクビジネスの常識から言えば、こうしたビジネスモデルは必ず失敗すると言っていいでしょう。
それはなぜか?
従来のニトリのターゲットとはまったく異なるターゲットを、サブスクで集めようとしているから。
ニトリといえば、低価格帯で手に入る質の高い家具が有名ですよね?
すると、当然お客さんも低所得者がメインになるでしょう。
低所得者向けの家具サブスクなら成功する可能性も高いですが、これまでのメイン顧客ではなかった高所得者向けに新たなサブスクを始めても、成功は難しいというわけです。
このように、これまでのお客さんを無視して、サブスクでまったく新しいターゲットを開拓しようとするのは、失敗の原因になるパターンです。
儲かりそうだから、サブスクを始める
「サブスクは儲かるって聞いたから、始めてみたい」
そんなふうに考えるのも、失敗パターンとしてよくある間違いです。
そもそもお客さんがサブスクを契約するのは、買い切りの商品・サービスよりも割安感があるから。
通常5万円で売っている商品を、月500円で利用できるとしたら、誰だってお得に感じますよね?
しかし、儲けることを重視してサブスクを始めてしまえば、そうした割安感は薄くなってしまいます。
利益重視でお客さんのことを放ったらかしにすれば、信頼関係も壊れてしまうでしょう。
サブスクもあくまでもビジネスモデルの一種ですから、継続的にお客さんとコミュニケーションをとり、常にアップデートしていかなければ成功しないのです。
おわりに
今回は、サブスクビジネスを考えているフリーランスが知っておきたいことについてお伝えしてきました。
ここで紹介した失敗パターンを避けるだけでも、サブスクで成功する可能性は大きく高まるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。