サブスクビジネスで成功するためには、「拡張性」が欠かせません。
拡張性というのは、マーケティングで言う「アップセル」「クロスセル」を行う余地のことです。
ただサブスクを売ってそれで終わりなら、どんどん会員数が減って収入も減少していくでしょう。
そうではなく、サブスクならではのお客さんとの関係性を生かして、拡張性を高めることの大切さをお伝えしていきます。
目次
サブスクでは、拡張性が不可欠

たとえばオンラインサロンのようなサブスクビジネスを始めるにあたって、一番大切な本質はどこにあると思いますか?
「新規の会員を増やすこと」
「既存の会員の解約を抑えること」
「毎月の安定収入を維持すること」
など、さまざまな考えがあると思います。
でも、サブスクで長期的な安定を手に入れるためには、拡張性という考え方が不可欠なんです。
毎月の安定収入がゴールではない
私たちはついサブスクの安定収入を手に入れようとしてしまいます。
オンラインサロンを始めて、月1万円の会費で100人のお客さんが集まれば、それだけで100万円。
個人でビジネスをやっているフリーランスにとっては、毎月固定で100万円入ってくるのは大きな魅力ですよね。
でも、サブスクの本質は収入にあるわけではありません。
サブスクビジネスならではの本質は、「お客さんとの関係性」にあるんです。
サブスクビジネスの中にも、種類がある

そもそもサブスクビジネスの中にも、いくつかの種類が存在しています。
私たちフリーランスからすれば、オンラインサロンというサブスクが一番身近な存在かもしれません。
しかしそれ以外にも、サブスクのように安定収入が入ってくるビジネスはたくさんあります。
1年契約も安定収入だが、拡張性なし
たとえば、1年や半年の契約を結んで、毎月同じ金額が振り込まれるような仕事も、サブスクの一種と言えます。
具体的には、システム開発をイメージするとわかりやすいでしょう。
お客さんの要望に応じてシステムを作ってあげて、その後も1年契約でメンテナンスの仕事を引き受ける。
そうすれば、毎月メンテナンス代として安定した収入になります。
しかしこうしたサブスクは、更なる売り上げにつなげる「拡張性」がない。
「一緒にこんなシステムも作りませんか?」「もう1つ上のメンテナンスコースはいかがですか?」というように、売り上げを増やすことはほぼ不可能なんですね。
さらに、もっと安くメンテナンスをやるライバルが現れたら、仕事を切られてしまう危険性も。
消耗品ビジネスも、拡張性が弱い
また、消耗品を定期的に買ってもらうというのも、サブスクの中で拡張性が低いビジネスです。
たとえば、ひげ剃りを使い続けるときには、必ずひげ剃りの刃を替えてあげる必要があります。
このひげ剃り用の刃を定期的に買ってもらうことも、毎月の安定した収入になります。
でも、こちらもやはりアップセル、クロスセルが難しい。
せっかくのサブスク収入を生かせずに終わってしまう可能性が高いのです。
サブスクのお手本は、Amazon

ビジネスの世界でサブスクのお手本といえば、Amazonでしょう。
Amazonでは、Amazonビデオ、Amazon Musicなどさまざまなサービスを打ち出してきました。
これができたのは、お客さんとの関係性を維持してきたから。
Amazonユーザーの反応をチェックして、ユーザーの声を反映させることで、価値あるサービスを揃えてきました。
拡張性が高いAmazonプライム
さらにAmazonプライムのようなサブスクの場合、高い拡張性も期待できます。
Amazonのサブスクをたくさん使うようになれば、Amazonの商品も売れやすくなるからです。
Amazonが新しいサービスを開始したときにも、利用してもらいやすくなるでしょう。
このように、お客さんとの関係性を強めることによって、さらなる売り上げアップにつなげられるのがサブスクの本質なのです。
お客さんとの関係性を長く続けること

1人のお客さんとの関係性を長く続けることによって、1つのサブスク以上の売り上げにつなげることができます。
たとえば、オンラインサロンに人を集めて安定収入を得るのに加えて、バックエンド商品を買ってもらったり、別のオンラインサロンにも入ってもらえるようになります。
オンラインサロンでお客さんにいい印象を与えることができれば、「この人の商品を買ってみよう!」「別のコミュニティにも参加してみよう!」と考えるお客さんが増えるからですね。
拡張性がなければ、単発の売り上げと同じ
このような拡張性がないサブスクは、従来のように単発で商品を売るのと同じになってしまいます。
1年契約でメンテナンスの仕事をしていたとしても、契約が終わったら収入がゼロになるかもしれませんし、ライバルが現れて仕事が奪われる可能性だってあります。
大切なのは、アップセルやクロスセルによって売り上げを増やせる拡張性を高めること。
そのために、お客さんとの良好な関係性を維持するべきなのです。
お金だけ考えていても、サブスクは失敗する

これはサブスクに限った話ではありませんが、私たちがビジネスをやる目的というのは、お金を得ることではありません。
お客さんの役に立つことが本当の目的で、その対価としてお金を受け取るにすぎません。
これを間違ってしまうと、利益主義でお客さんのことを考えず、どんどん人が離れていってしまいます。
サブスクも同様で、安定収入のことばかり考えていれば、会員数が減ってビジネスが失敗に終わってしまうのです。
売れてからが本当のスタート
一般的な商品は、商品が売れるまでがゴールでした。
しかしサブスクの場合は、商品が売れてからお客さんとの関係性がスタートします。
ここでどれだけお客さんと仲良くなり信頼関係を高められるかによって、その売り上げが大きく変わってくるのです。
決してサブスクの会員数を増やして終わりじゃないことを押さえておいてください。
LTVを高めよう

お客さんとの関係性を構築して、サブスクの拡張性を高めることで、売り上げを増やしていく…。
このような流れをマーケティング用語では、「LTVを高める」と表現します。
LTVというのは、LifeTimeValueのことで、1人のお客さんが一生にうちにあなたに支払ってくれるお金のことを言います。
たとえば10万円の商品を1回売るだけなら、LTVは10万円になります。
でも、5万円の商品を3回売る場合は、LTVが15万円位なるわけです。
アップセル、クロスセルで売り上げアップ
このLTVを高めるためには、アップせるやクロスセルが欠かせません。
つまり、バックエンド商品の提案や、セット買いの提案です。
オンラインサロンに入ってくれたお客さんと信頼関係を構築して、バックエンド商品を買ってもらう…。
そんな流れを目指して、サブスクビジネスを始めてみてください。
おわりに
サブスクビジネスを使って売り上げを増やすためには、拡張性を高める必要があります。
オンラインサロンだけで終わるのではなく、そこからバックエンド商品を提案したりすることで、LTVを高める工夫に取り組んでいきましょう。